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春一番 - 税理士法人水垣会計パートナーズ|東京都足立区・葛飾区の会計・税務事務所

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今月のコラム

春一番

カテゴリ: 今月のコラム 作成日:2021年02月16日(火)

 

 2月13日夜、大きな地震がありました。暗くなった部屋の中で、とっさに浮かんだのは東日本大震災の事でした。暗闇の中なので、昼間より恐怖感が増幅します。今年は東日本大震災から10年目の節目の年ですが、その余震にしては大きな揺れでした。これで近い将来必ず起きると言われている首都圏直下型の大地震がきたらと思うと、大きな不安に包まれます。

 さて、2月4日、気象庁は関東で『春一番』が吹いたと発表しました。1951年の統計開始以降で最も早い『春一番』だったそうです。昨年のことすら覚えていませんが、昨年より18日早いそうです。『春一番』の大風が、新型コロナウイルスに覆われた今の重苦しい空気を一掃してくれたら良かったのですが、そこまでのパワーはなかったようです。新型コロナウイルス&地震と世の中の不安要素が一つ増えました。

 先日、東京葛飾柴又の老舗料亭『川甚』が230年の歴史に幕を閉じたというニュースが新聞やTVで取り上げられました。1月31日で閉店したそうです。『川甚』と言えば、『男はつらいよ』の舞台となった柴又帝釈天の近くにあり、江戸川沿いの川魚料理の老舗です。寅さんだけでなく、夏目漱石の小説にも登場しました。閉店の理由は、新型コロナウイルスによる客数の減少と報じられましたが、確かに直接の原因はそうかもしれませんが、もっと根本的な原因が他にあったのではないかとも思えます(小生の勝手な想像です)。

 230年前と言えば、1790年頃、時は江戸時代、11代将軍徳川家斉(いえなり)の頃で、創業は寛政年間になります。江戸時代から明治維新を経て、明治・大正・昭和・平成・令和の歴史です。230年生き抜くのは並大抵ではありません。その間には何度も経営の困難に直面したことがあったことでしょう。老舗料亭として、その時代その時代を生き抜く、したたかな経営のノウハウがあったはずです。歴代経営者は、お店の近くを流れる江戸川の流れのように、その時代の流れに寄り添いながら何度となく困難を乗り越えて来たはずですが、いつの頃からか自分たちでも気づかぬうちに本流からはずれ支流に紛れ込んでしまい、ついには新型コロナウイルスによってとどめを刺され、涸れ川に行き着いてしまったかのようです。

 かつて、小生の事務所も葛飾にありました。その頃はまだまだ葛飾の中小企業にも元気があり、お呼ばれで『川甚』に行く機会もあったので、『川甚』と聞けばその当時のことを懐かしく思い出します。川魚料理の老舗なので、うなぎや鯉料理が名物でした。うなぎは良いのですが、鯉の洗いは少し苦手な料理でもありました。それも、今は昔。『川甚』最後の日がTVで紹介されていましたが、230年の歴史に幕を閉じた現在の経営者の法被姿が印象的でした。寅さんも悲しんでいることでしょう。

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