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不正受給 - 水垣公認会計士・税理士事務所|東京都足立区・葛飾区の会計・税務事務所

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今月のコラム

不正受給

カテゴリ: 今月のコラム 作成日:2020年10月23日(金)

 

 10月になって、4月から中止していた税務調査が再開されました。新型コロナウイルスの新規感染者数がもう少し減少するのを見届けてから再開すべきだと思いますが、税務署の都合が優先されました。国税庁の号令一下、GoTo税務調査です。

 さて、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急経済対策の一環で、持続化給付金が設けられたのはご承知の通りです。事務所の顧問先でも、たくさんの顧問先が受給対象になり、給付金を受給しました。新型コロナウイルスの直撃によりダメージを受けた顧問先にとっては、多少とも有難い給付金になりました。申請から給付金の振込みまでの一連の流れも、役所仕事にしてはスピード感のある対応だった印象があります。中小企業庁は申請書類さえ提出されれば、何はともあれ給付金を支給するという対応に徹していたのでしょう。スピード重視。

 ところが、今、その持続化給付金の不正受給が問題になっています。逮捕者も50人を超え、まだまだ増えそうです。個人事業主やフリーターが給付金の対象になったこともあり、本来は対象にならない人までが申請書類を作成して不正受給しました。その裏には不正受給のための申請手続きを代行する悪徳業者の暗躍もあったようですが、だからと言ってどさくさに紛れて火事場泥棒のような真似をすべきではないのは当然です。誘われて軽いノリで不正に手を染めた人もいるようですが、そんな簡単な善悪の判断がつかないというのは大馬鹿者です。犯罪です。逮捕者が出ていることで恐くなったのか、事の重大さに気付いたのか、今頃になって慌てて持続化給付金の返還を申し出る人が急増しているそうです。中には警察へ自首した人もいます。

 不正受給の場合には、不正受給した金額以外に、20%のペナルティ・年3%の延滞金が課されます。ただ、自主返還者はペナルティを免除するようです。もしも、半沢直樹がそれを聞いたら、「甘いぞ、倍返しだ!」 と言うかもしれません。濡れ手に粟の儲け話に飛びつき、不正受給した持続化給付金は『あぶく銭』なので、当人が貯金をしているとは思えません。すでに泡となって消えてしまっていると思いますが、悪ノリのツケは高くつくのが相場です。それでも逮捕されるよりはマシでしょう。

 しかし、不正受給した人がすべて逮捕されたり返金を申し出ている訳ではなく、おそらくそんな人は氷山の一角でしょう。大多数は闇に潜ったままにダンマリを決め込んでいることでしょう。中小企業庁が申請書類を洗い直して、今後、不正受給をどこまで徹底して摘発できるかが問題ですが、それにも限界がありそうです。あまりにも量が多過ぎて摘発しきれず、結果的にヤリ得を許してしまいそうに思えます。今となってはスピード感があだとなって、脇の甘さに繋がってしまったように思えなくもありませんが、いずれにせよ、制度を悪用する奴が悪いのは間違いありません。

 新型コロナウイルスに苦しむ者のための救済制度を、さしたる罪の意識もなく悪用する者が数多くいるという現実は悲しいものがあります。巷には、コロナも蔓延していますが、モラルの欠如も蔓延しているようです。

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